アダルトチルドレンが過去の経験を活かす土台づくりとは【認知論】

アダルトチルドレンが幸せになる可能性があるのはわかりました。でも、アダルトチルドレンとして過ごしてきた経験が活かせるとはどうしても考えられません。

アダルトチルドレンにとってツラい事が多かった過去を武器にして生きるなんて、やや非常識にみえて受け入れがたいと思った人が多くいると思います。”悲劇のヒロイン”みたいで後ろめたさを感じた人もなかにはいるかもしれません。

しかし、私が提案しているのはそういうものではありません。

悲劇のヒロインのように、自身の不幸を他者に振りまいて同情を誘うことをプッシュしているのではなく、「過去の大変な時期を負けずに乗り越えてきたことを強み、すなわち武器にしよう」といっているのです。

でも、当時は”がむしゃら”にやっていただけで、乗り越えてきた、っていう感じはあまりないですよ

自尊心を満たしづらい環境にいたアダルトチルドレンがそう考えてしまうのはしかたのないことかもしれませんが、その考え方はとてももったいないです!

なので、この記事では以下4つを解説します。

・アドラー心理学の「認知論」とは

・リフレーミングとは

・失敗をリフレーミング

・【ワーク】認知論

あなたがこの記事を読むと、アダルトチルドレンの経験がネガティブばかりではないことに気づけます。

さらに実践すると、失敗に対しての許容範囲が広くなり、自分にも他者にもやさしく関わることができるようになれます。

アドラー心理学の「認知論」とは

認知論について、直感的にわかるものがあります。

以下の写真を見てください。そして、この写真についてどう感じたのか、あとで教えてください。

それでは質問です。あなたは、この写真をみて、

水が半分しか入っていないと感じましたか?

それとも、水が半分入っていると感じましたか?

・・・この解釈のしかたは人によって異なります。

同じものを見ているのに、解釈が変わるなんて意外ですよね。

しかし、アドラーによると、

・人は事実をありのままに客観的に把握することは不可能

・人は外界の出来事について客観的に事実を把握するのではなく、自分の受け取りたいように、自分の体験や好みに応じて主観的に意味づけをして反応する

これがアドラー心理学の「認知論」です。

ですが、そうなると、過去に囚われているアダルトチルドレンは一向にネガティブな主観でしか解釈できないのではないか、と不安に感じる人もいるでしょう。

しかしながら、ネガティブに物事を捉えてしまう人でも、認知をアップデートすれば、ポジティブに切り替えて解釈することはできます。

その方法は「リフレーミング」です。

リフレーミングとは

リフレーミングとは、物事を別の角度から解釈し直すことです。

アダルトチルドレンは機能不全家庭を生き延びるために、がむしゃらに頑張ってきました。

ですが、親や周囲の人々がそれに対して”当たり前”と捉え、自尊心を満たしてあげなかったことで、アダルトチルドレンは自分の努力に気づくことができなかったのです。

しかし、たとえ親のルールに従ったとしても、そのとおりに行動できるのは凄いことだと、私は思います。

私は子どもの頃、ロストワンタイプのアダルトチルドレンだったのですが、自分の興味のないことや納得できないことには従おうという気がありませんでした。(私の場合は)

ですが、アダルトチルドレンについて調べてみると、親やその他大人に評価されようと一生懸命に努力してきた人が多いことを知りました。

だから、そうせざるを得ない状況だったとしても、行動できた自分を誇りに思ってください。

失敗をリフレーミング

アダルトチルドレンにとって、「失敗」に対する恐れは大きいのではないでしょうか?

・失敗したら、恥をかきそう

・人と違うことしたら、遠巻きにされそう

・失敗を吹聴されたら、自分の評価が下がって居場所を失いそう

ですが、失敗せずして成功している人はほとんどいないでしょう。

歴史的偉人も以下のようにおっしゃっています。

「挫折を経験したことが無い者は、何も新しい事に挑戦したことが無いということだ」

アルベルト・アインシュタイン(物理学者)

「本当の失敗とは、失敗から何も学ばないことである」

ヘンリー・フォード(自動車会社フォード・モーターの創設者)

「成功を祝うのもいいですが、もっと大切なのは失敗から学ぶことです」

ビル・ゲイツ(マイクロソフトの創業者)

「失敗は成功の味を引き立てる調味料である」

トルーマン・カポーティ(小説家)

「人生にはふたつの選択肢がある。その状況を受け入れるのか、状況を変えるための責任を受け入れるのか」

デニス・ウェイトリー(モチベーショナルスピーカー、コンサルタント)

多くの人が成功している人や高評価なものに注目しますが、そのエネルギー源になっているのは等しく「失敗」です。

失敗に対して、とやかく言ってくる人の話なんて真に受けないでください。

そうした人たちの心理はただ人をこき下ろしたいだけですから。

そして、そうした人たちの声に惑わされず、失敗をバネにして継続してきたからこそ、偉人たちは成功したのです。

だからこそ、私たちアダルトチルドレンも見習って、過去の経験をバネに乗り越えていくことで成長することができるのです。

【ワーク】認知論

アダルトチルドレンが過去の経験を武器に活かすには、前提条件として、失敗に対する認識を改める必要があります。

なので、以下をノートに書いて繰り返し読み上げてください。

・失敗はこわいものではない

・失敗は、誰でも一度は経験するもの

・一度の失敗で諦めてしまうのはもったいない

・本当の失敗は、失敗から何も学ばないことである

・失敗は成功を引き立てる

・失敗は貴重な体験

PCやスマホに入力するよりも、手書きの方がいいです。

また黙読よりも、声に出して読んだ方が頭に入りやすいです。

これをたとえば、なにかで失敗した際に瞬間的に頭から引き出せるくらい覚え込みましょう。

そして、なにか失敗した際に、これらの言葉で自身を励ませるようになったら、このワークは事実上、達成です。

まとめ

アダルトチルドレンは自尊心が満たされなかったゆえに、自己肯定感が低くなってしまいました。

そのため、一生懸命に努力しているのに正当な評価を得ることができず、自分には価値がないと思い込んでしまうのです。

しかし、この記事でお伝えしたように、人それぞれ捉え方は異なります。

これまでの体験や好みに応じて主観的に意味づけられますが、認知をアップデートすれば、ネガティブな捉え方を辞めることはできますし、ネガティブな言葉を吹聴する人から意識的に離れることもできます。

そして、歴史的偉人を見習って、失敗をバネに乗り越えていくことで成長できるということもお伝えしました。

この記事は、乗り越えていくための土台づくりに着目していますが、重要な部分です。

面倒くさがらずに、やりましょう。

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