【ワークあり】過去から脱却するには傷ついたインナーチャイルドを癒そう

アダルトチルドレンはかつて育ってきた機能不全家庭で生き延びていくために、ヒーローやスケープゴート等の役割を演じて今日まで生きてきました。

しかし、これまで通りの思考回路で幸せに過ごせるかというとそうではありません。

親から物理的に離れることができたとしても、根本的に自身の心が癒されない限り、かつて親子間で嫌だった状態が、仕事や恋人との間でも似たような状態になるリスクが高いです。

たとえば、親から精神的虐待を受けていたら、上司からパワハラされるのが日常茶飯事だったり、親と共依存的な関係性だったら、恋人関係も同様になるということです。

では、どうしたら自身の心を癒して、不幸まっしぐらの人生から脱却することができるのでしょうか?

そこで今回は以下4つを解説します。

・アダルトチルドレンとインナーチャイルド

・傷ついたインナーチャイルドを癒す、具体的なメリットとは

・【ワークあり】傷ついたインナーチャイルドの癒し方

・傷ついたインナーチャイルドの癒す際の注意点

あなたがこの記事を読むと、負のスパイラルにあった思考回路から抜け出す方法を知ることができます。

また、ワークを実践すると、自身の勝ちパターンが分かるようになり、今後の人生が楽しく感じるようになります。

アダルトチルドレンとインナーチャイルド

ところで、あなたは「インナーチャイルド」という言葉を聞いたことがありますか?

インナーチャイルド(Innner Child)を訳すと、「内なる子ども」を意味します。

“内なる”とは潜在意識のことを指していて、無邪気さや純粋さを表しています。

大人になれば、汚れた社会を目の当たりにするので、インナーチャイルドがいないように思えますが、年齢に問わず、誰にでもいます。

たとえば、最新プラモデルにウキウキする中年サラリーマンの中にも、インナーチャイルドはいますし、

たまたま入ってみた飲食店の料理が思いのほか自分の舌にあって驚いたOLにもインナーチャイルドはいます。

とはいえ、このインナーチャイルドとアダルトチルドレンに何の関係性があるのか!と、しびれを切らした人もいるかと思いますが、大ありです。

インナーチャイルドは年齢に問わず、誰にでもいると言いました。

それはもちろん、アダルトチルドレンである、あなたにも。

しかし、機能不全家庭で育ってしまったばかりに、子どもの頃にそのインナーチャイルドは傷つけられてしまいました。

この傷を放置せず、これからお伝えする方法で癒し修復することで、かつてのツラい状態から抜け出すことができます。

傷ついたインナーチャイルドを癒す、具体的なメリットとは

とはいえ、傷ついたインナーチャイルドを癒すメリットを解説せずに、癒し方を伝えても頭に入ってこないと思いますので、まずは、そちらから解説していきます。

過去の思い込みから解放され、思考が柔軟になる

傷ついたインナーチャイルドを癒すことで、過去の”こうあるべき”といった固定観念を打ち破ることができます。

その結果、「今まで〇〇しないといけないと思い込んでいたけど、△△という考えもある」等、柔軟に物事を考えられるようになります。

過去と現在を客観的に区別し、振り回されなくなる

傷ついたインナーチャイルドにありがちなのは、過去の失敗経験を忘れられずに同じ失敗を繰り返してしまうこと。

しかし、傷ついたインナーチャイルドを癒すことで、客観的に捉えることができるようになり、「あの時はこうして失敗してしまったけど、今回はあの時と状況が異なるから問題ない」と区別して考えられます。

そのため、必要以上に過去に振り回されなくなります。

負のスパイラルを断ち切り、自己成長ができるようになる

過去を見つめることで、自分の思考や行動パターンがわかるようになっていきます。

その結果、どのあたりでネガティブ思考に陥ってしまうのかも分析してわかるようになり、その部分にフォーカスし改善することで、自信に繋げることができます。

憎しみが解消され、余裕が生まれる

前述の負のスパイラルを断ち切ることに成功したら、インナーチャイルドを傷つけた対象(たとえば、親)への憎しみが、時間を重ねるごとに徐々に解消されていくようになります。

そして、気持ちが穏やかになっていき、これからの未来に向けて、自分自身の選択で、前進していきます。

やりたいことに全力で取り組める

上記のように、心配することが無くなったので、後は自分のやりたいことに全力投入できます。

他者の評価を気にせず、自分軸で行動できます。

【ワークあり】傷ついたインナーチャイルドの癒し方

それでは、おまちかねの「傷ついたインナーチャイルドの癒し方」をお伝えします。

ワークを用意しているので、実際にノートに書いて考えてみてください。

(※なぜ、ノートに書くと良いのかというと、頭の整理がしやすくなるためです。)

①過去を振り返り、違和感や不快感を抱いた場面をノートに書こう

たとえば、以下のように書いてみてください。

例1:〇〇したかった。だけど、親に「~しなさい!」と言われたので言うとおりにした。

例2:両親の帰りがいつも遅かった。だから親の代わりに弟や妹の面倒を見て、自分のことは後回しにしていた。

例3:仕事で頑張っている母の愚痴をずっと聞いていた。母が「あなただけは私の味方」と言ってくれるのが嬉しくて。でも・・・

② ①に対して、感情のラベリングを行う

感情のラベリングとは、心理学用語で「今感じている感情を言語化して表現する」ことです。

①に書いた過去の出来事は、当時は”なんとなくそう思った”という言葉でひとくくりに表現されているでしょう。

その”なんとなく”に感情のラベリングを行うことで、頭の中にあったモヤモヤが解消され、結果、過去から引きずってきた感情を手放すことができます。

やり方は、①の過去の出来事に対して、以下のネガティブ感情一覧から当てはまる感情を見つけることです。そして、実際に何度か声に出してみてください。

例:両親の帰りがいつも遅かった。だから親の代わりに弟や妹の面倒を見て、自分のことは後回しにしていた。⇒あてはまる感情は【孤独感】

ネガティブ感情一覧

怖い 不安 怯え 心配 焦り 不愉快 不機嫌 緊張 不信感 軽蔑 冷たい 麻痺 途方に暮れる 意気消沈 燃え尽き 無力感 やる気がない 自信喪失 退屈 参った 困惑 パニック 動揺 混乱 居心地悪い 恥ずかしい 取り乱した 後悔 イライラ 虫の居所が悪い 怒り 激怒 屈辱 腹立たしい 傷ついた 打ちのめされる 痛い 悲しい 切ない 残念 哀れ 情けない 罪悪感 自責の念 嫌悪感 恨み 憎悪 敵意 反感 もどかしい 歯がゆい 落ち着かない 嫉妬 ショック 絶望感 憂鬱 心が重い 挫けた 塞ぎ込む がっかり 惨め 不幸 寂しい 孤独感 疎外感

③本当はどうしたかったのか考える

②で自分の感情に気づけたら、今度はそれら出来事に対して、本当はどうしたかったのか、どうしてほしかったのかを考えてみましょう。

例:両親の帰りがいつも遅かった。だから親の代わりに弟や妹の面倒を見て、自分のことは後回しにしていた。⇒あてはまる感情は【孤独感】⇒本当は「もっと自分のことを気に掛けてほしかった」

これらを明らかにすることで、次回、似たような状況になった時、適切な対処ができるようになります。

例:本当は「もっと自分のことを気に掛けてほしかった」のなら、似たような状況が訪れた時、「相手をねぎらいつつも、自分の気持ちを我慢せず、要望を言ってみる」ことを試してみましょう。そして実践することで、自信に繋がります。

④負のスパイラルを断ち切る

③で対処法がわかったら、同じミスを繰り返さないよう、心に決めましょう!

過去の事実を変えることはできませんが、捉え方は人それぞれです。

過去は過去、現在は現在と区切り、負のスパイラルを断ち切りましょう。

そして、今後どんな自分になりたいのか1年後・3年後・5年後・10年後と明確な目標を立てていくことをおすすめします。

⑤自分の勝ちパターンを知って、自己成長に繋げよう

③(本当はどうしたかったのか考える)と④(負のスパイラルを断ち切る)を習慣化すると、どんどん自分の得意分野や行動パターンがアップデートされていきます。

そしてそれが、「自分の勝ちパターン」になります。

自分の勝ちパターンが理解できるようになると、自身にとって不利な局面になっても、打開することができます。

小日向葵
小日向葵

たとえば私の場合・・・

実は人と関わるのが苦手です。ストレートな言い方しかできないので、相手に誤解されがちです。しかし、文章が得意なので、こうして自分の想いや考えを発信できています。

傷ついたインナーチャイルドの癒す際の注意点

ここまで読んでもらえたら、もうお気づきだと思いますが、傷ついたインナーチャイルドを癒すには、過去に逸らしてきた事実と向き合わなければなりません。

なので、少しためらった人もいるでしょう。

しかし、過去のツラい状況が現在でも繰り返し続いていると感じているのなら、早めに傷ついたインナーチャイルドを癒した方がいいと私は思います。

これまでどおり我慢すれば大丈夫、と考えている人、本心からそう思っていますか?

「大丈夫」と言い聞かせて、病気になって寝込んでいるパターンはあるあるですよ。

病床に伏せて生活力を失う前に、早めに対策を練っておきましょう!

また過去のことなんて思い出せないよ、という人は現在されて嫌なこと、違和感や不快感に感じることにフォーカスしてみてください。

アダルトチルドレンは現在と過去が繋がっているので、現在に焦点を当てても問題ありません。また、ワークの特に①~③を繰り返しているうちに、なにかのはずみで過去を思い出せる可能性もあり得ます。

まとめ

今回は、傷ついたインナーチャイルドを癒すことの大切さについて解説しました。

アダルトチルドレンがかつて機能不全家庭で生き延びるために身につけた思考回路は、これからの明るい未来には必要ありません。

自分の人生を切り開くには、結局、自分の内面から解を引っ張り出してくるしかありません。

今回のワークを何度か繰り返し、自己理解を深めましょう!

タイトルとURLをコピーしました