ここではアダルトチルドレンタイプ別のマイナスな特徴を「強み」に変換する、アイデア思考法を伝授します。
すぐ実践してもらえるように、読者のみなさまの共通の活かし場所「仕事」に焦点をあてて、ピックアップしてみました。
この記事では、ヒーロータイプが仕事上でより強みを発揮できるアイデアをお伝えします。
・ヒーロータイプの特徴
・ヒーロータイプのマイナスな特徴を「強み」に変換するアイデア思考法
・自分のライフスタイルに沿って、アイデア思考法を活かそう
あなたがこの記事を読むと、どうすることもできないと思っていたマイナスな特徴を「強み」に変換して、人間的な魅力を底上げするアイデアを知ることができます。
さらに実践すると、仕事上で欠かせない存在となり、より頼りがいのあるリーダーシップを発揮することができるようになります。
ヒーロータイプの特徴
ヒーロータイプの特徴について、別の記事で解説しているので、以下、一部抜粋です。
・負けず嫌い
・完璧主義
・プライドが高い
・妥協できない
・権力に弱い
・学歴至上主義
・失敗を恐れる
・弱みを見せるのが苦手
ヒーロータイプは、アダルトチルドレンの中で最も仕事に責任感を持つ、結果主義者です。
子どもの頃から、親や養育者からの過大な期待に応えるために、一生懸命努力してきました。
そして、プライドが高いので、人前で努力している姿を見せることをしません。
そのため、周囲からは「仕事ができる人」「かっこいい」「厳しい」という印象を抱かれやすいです。
しかし、その一方で、ヒーロータイプは失敗に対して、かなり打たれ弱いです。
ちょっとした失敗で、すごく落ち込んでしまうので、最悪復職できないケースもあり得ます。
またチームを率いる立場にあるヒーロータイプは、部下に厳しくあたりがちなので敬遠されることも多々あり、未然に防げたはずのトラブルも大問題に発展してしまう危険性もあります。
ですが、そうしたヒーロータイプのマイナスと見える特徴を「強み」に変換するアイデア思考法はありますので、それについて以下で解説します。
ヒーロータイプのマイナスな特徴を「強み」に変換するアイデア思考法
前述したマイナスに見られるヒーロータイプの特徴を「強み」に変換する上で押さえておきたいアイデア思考は以下の2つになります。
・自分の弱さを受け入れ、他者に弱さを見せる
・人に命令するのではなく、アドバイスを求める
それぞれ詳しく、解説していきます。
自分の弱さを受け入れ、他者に弱さを見せる
ヒーロータイプが失敗に対して、立ち直れないほど落ち込んでしまうのは、日頃から「失敗しづらい環境」に自ら身を置いているのが要因です。
人前で努力している姿を見せずに、完璧に仕事をやりきる様は人々から羨望の眼差しを向けられますが、同時に”失敗しづらい状況を自ら作り上げてしまっています”。
そうして、気づかないうちにストレスが積み重なり、病気を患ってしまいます。
しかし、「弱さを含めた自分」を受け入れることで、伸び悩んでいた仕事も右肩上がりにする可能性を高めます。
それについて、スタンフォード大学ハートフルネス・ラボ創設者であるスティーヴン・マーフィ重松の著書『スタンフォード式 最高のリーダーシップ』から一部引用し、解説します。
著者のスティーヴン・マーフィ重松氏は、アメリカ人と日本人を親に持つハーフ。
そのため、外見的にどちらでも浮いた存在となり、居心地悪さを感じていたといいます。
しかし、ある時、祖母に「金継ぎ」の話を聞いて、”自分の弱さをさらけ出すのはリーダーシップに欠かせない価値”であることに気づきます。
ーーそんな40年近く前のある日、祖母が私に「金継ぎ」の話をしてくれた。
壊れた器を修復する15世紀に生まれた日本の伝統的な手法で、欠けやひび割れを隠すかわりに、漆を蒔いた金粉で美しく装飾する。傷が逆に価値を生むのだ。
私にはこれが、人間を表しているように思えた。人生でいくら傷ついても、傷を隠すのではなく、「自分の大切な部分」にできる。壊れた部分を、目立たないようにする必要はない。それは美しさと強みなのだから。
引用元:スティーヴン・マーフィ重松 著『スタンフォード式 最高のリーダーシップ』p.132
ーー「これが私だ!」と受け入れ、堂々と振る舞うことが、自由への道なのだ。
人はみな長い期間、内側に「違い」を抱え、本当の自分を表現しようと苦闘しているが、「弱さを含めた自分」を自身が受け入れれば、他者にも受け入れてもらえる。
事実、私が弱さをさらけ出したとき、まわりの人は「取り繕いのない、常に本心でいてくれる存在」だと見なしてくれた。不完全で、間違いをおかしやすい人間。それでもより良くなろうと努力を続ける人間。私がそんな自分を認めれば認めるほど、人は私を信頼してくれるようになった。
引用元:スティーヴン・マーフィ重松 著『スタンフォード式 最高のリーダーシップ』p.133
上記の引用文のように、自身の弱さを受け入れることは、強みになります。
また、人は感情に生きる生き物なので、常に完璧で厳しい人よりも、たまにできないところを見せてくれる人のほうが親しみやすいです。
そして、ほとんどの人が努力している人を好ましいと感じるので、ヒーロータイプの人は少しずつ人に努力している様を見せれるようにしていきましょう。
そうすることで、万が一、なにか大きな失敗を起こしてしまったときには、それまで見守ってきた人が助けに来てくれやすくなります。
※弱さを正直に見せるといっても、「すべて」をさらけ出してはいけない。
たとえば、トラブル勃発し、プロジェクトが駄目になりそうなとき、リーダーが「私も不安だ」とありのままの弱さを見せる”だけ”ではいけない。
同じケースなら、まずは「私も不安だ」と弱さを表に出すことで、チームメンバーがひそかに抱えている不安や問題点を、気兼ねなく言いやすいようにしよう。
そうすれば問題点が表面化してより多くの情報を共有でき、チームとしてトラブルを解決できる可能性が高まる。そのうえで、「私も不安だが、このように行動しよう」というストーリーを提示する。これがリーダーシップを発揮するということである。
引用元:スティーヴン・マーフィ重松 著『スタンフォード式 最高のリーダーシップ』p.135
上記は、チームを率いるリーダーに対して投げた言葉ですが、そうでない人も是非身につけていただきたいです。こうした言い回しができる人は慕われやすいからです。
特にヒーロータイプは、他タイプが苦手としている自己主張ができる長所があります。
その長所と上記の言い回しを活用することで、たとえリーダー職でなかったとしても、人々に思いやりがある人と好印象を持たれ、周囲にもポジティブな影響が伝播されやすいです。
人に命令するのではなく、アドバイスを求める
次に、他者に主体的に動いてもらうアイデア思考法をお伝えします。
ヒーロータイプは、仕事上で、自ら課題を課して、率先して行動ができる人ですが、一方で周囲の人々はヒーロータイプのようにハイスピードで行動することがあまりありません。
そうしたとき、周囲との温度差を感じて、やきもきすることはないでしょうか?
自分と同じペースで動いてもらいたくて、気づいたら命令口調になっていた、なんてことがあると思います。
指示や命令をすれば、大体の人はすぐに行動してくれますが、結果的に”指示待ち”になってしまう悪習慣です。
そうした悪習慣を防ぐには、「命令ではなく、アドバイスを求める」といいとされています。
なぜなら、人は自分が参加したものを支持する習性があるからです。
自分が一度でもアドバイスをすれば、その物事に対して無視することはできなくなります。
なので、相手にアドバイスを求めて、無意識的にも参加させることで、主体的に動いてもらえます。
たとえば、以下の引用文を読むと、イメージしやすいです。
かつての経営者の仕事は自分でアイデアを出すことだと考えられていた。
経営者は頭を使うから、従業員は手足となって働いてくれればいいというわけだ。
しかし、今では一流の経営者は最高のアイデアが役員室だけで生まれるのではないことを理解している。工場労働者もアイデアを持っている。少なくともアイデアを出すように奨励されたら出すことができる。
引用元:レス・ギブリン 著 弓場 隆 訳『人望の集まる人の考え方』 p.202
一流の経営者は堂々と従業員にアイデアを求める。そうしたからといって自分の経営能力を疑われるという不安を抱いていないからだ。100人の従業員が思いつく素晴らしいアイデアを自分一人では思いつかないことを正しく認識している証である。だからたえず従業員にアイデアを求め、すぐれたアイデアに対して特別手当を支給している。
引用元:レス・ギブリン 著 弓場 隆 訳『人望の集まる人の考え方』 p.203
また、アドバイスを求めると信頼を得られます。
「この問題について意見を聞かせてほしい」
「あなたならどう解決するか教えてください」
あまり会うことができない人に対してなら「この問題についてご意見をお伺いしたいので、ぜひ相談に乗ってください」
このように相手にアドバイスを求めると、相手は喜んで応えてくれます。
自分のライフスタイルに沿って、アイデア思考法を活かそう
前述したアイデア思考法を実践してもらえれば、周囲の人々は高い確率であなたを尊敬し、あなたの良い影響を受け、自分事と捉えて主体的に動いてくれます。
また、このアイデア思考法を、以前ワークで考えてもらった「ライフスタイル」に沿って活かすと、さらに絶大な効果を得られます!
自分の周りや環境がどうなってほしいか?
これを自分を取り巻く周囲の人々に伝えられると、自己理想は叶いやすくなります。
自分の弱さを受け入れ、尊敬される人になりましょう。
ここまで、がんばってきたあなたなら、きっとできます!