結婚適齢期になった。でも、母と同じように子どもにツラくあたりそうでコワいな・・・
アダルトチルドレンは、かつて過ごしてきた家庭環境を思い出して、子どもをつくることに躊躇したり、生涯独身を選ぶ人が多数います。
実際、毒親に育てられたアダルトチルドレンは将来、毒親になるリスクはかなり高いです。
しかし、出産や結婚を避けられたとしても、人間関係は仕事上でもあるので、自己肯定感が低いアダルトチルドレンは苦労を重ねます。
アダルトチルドレンは結局、毒親とのしがらみから解放されない限り、明るい未来を目にすることはできないのです。
そこで、この記事では以下3つを解説します。
・原因論と目的論
・毒親と違うルートに進むには
・【ワーク】目的論
あなたがこの記事を読むと、過去に囚われ続けるリスクに気づくことができます。
さらに実践すると、かつての毒親とは違うルートを解放して進むことができるようになります。
原因論と目的論
アドラー心理学には「目的論」という理論があります。
そして、その対比関係にあるフロイトの理論「原因論」があります。
ここでは、目的論と原因論を比較して、毒親がどうして感情的に子どもを支配しようとするのかを理解しましょう。
フロイトの「原因論」
原因論は、アルフレッド・アドラーと同時期に活躍していた心理学三大巨頭のひとり、”ジークムント・フロイト”が提唱した理論です。
フロイトは、人間は動物的であり、感情の奴隷であると説きました。
そして、人の行動には過去に原因があり、個人と社会は基本的に対立するものであるといいます。
つまり、親が感情をむき出しに怒ったり泣いたりするのは本能的衝動に突き動かされているだけで、しかたがないことだというのです。
アドラーの「目的論」
次にアドラーの目的論について解説します。
アドラーは、人間はなにかしら目的があって、その目的を達成するために、感情を手段としてつくりだしていると説きました。
目的は未来にあり、人間には選択・決断の自由があるといいました。
つまり、親が感情をむき出しに怒ったり泣いたりするのは、なにか目的があって、感情を作り出しているのだというのです。
毒親と違うルートに進むには
アダルトチルドレンがかつての親と同じ道に進まないためには、原因論よりも「目的論」に着目するとよいです。
なぜなら毒親の思考の流れは原因論にあるからです。
親自身が過去に負った心の傷がずっと足枷として残り、子どもやその他の人間関係でトラブルを生じさせてしまうのです。
また、著書『嫌われる勇気』によると、
ところが原因論に立脚する人々、たとえば一般的なカウンセラーや精神科医は、ただあなたが苦しんでいるのは、過去のここに原因がある」と指摘するだけ、また「だからあなたは悪くないのだ」と慰めるだけで終わってしまいます。いわゆるトラウマの議論などは、原因論の典型です。
古賀史健・岸見一郎 著『嫌われる勇気』p.29
上記のように原因論は、中途半端にアダルトチルドレンの心を癒すので、再度、負のスパイラルに陥るリスクがあります。
一方、目的論は、過去ではなく”未来”に目を向けているので、負のスパイラルに陥るリスクは極端に下げられます。
仕事術として広く知れ渡っている”アンガーマネジメント”は、まさに人は感情をコントロールできるということを教えてくれています。
感情は衝動的ではないのです。コントロールすることができるのです。
そして、目的のために感情を活用して、達成することも可能です。
【ワーク】目的論
さて、ここでは毒親と同じルートに進まないために、ワークを実践し、思考の流れを整えていきましょう。
過去のしがらみに囚われず、主体的に未来に前進するのを助けてくれるツールは「映画」です。
アダルトチルドレンは自身が育った環境以外を知らないので、映画で疑似体験することで、過去に囚われ続けるリスクを実感してもらいたいと思い、今回あげることにしました。
取り上げる映画は、実話2本とフィクション1本です。
実際にあった話のほうが、リアル感を味わえるし、ロールモデルにもなれると思ったので、このチョイスにしました。
『イエスマン “YES”は人生のパスワード』
『シング・ストリート 未来へのうた』
『最高の人生の見つけ方』
【ワーク】目的論
上記の映画すべて、もしくは気になった映画どれか1本でも構いませんので、最後まで鑑賞してみてください。
既に一度観たことがある人も再度、鑑賞してください。
目的を意識して観る映画から学ぶものは大いにあるからです。
ここでいう目的とは、「あなたがかつての親のように過去に囚われない」ことを指しています。
あげた3本の映画はどれも最終的に未来に目を向けている作品です。
映画を通して疑似体験をし、負のスパイラルにあった思考の流れを過去から未来に移行しましょう。
また前述したように、感情は目的のために活用することができます。
映画によって心を動かされたら、その感情をそのまま活かし、毒親とは違う人生を進む活力に変換させてしまいましょう。
そうすることで、より拓けた人生を歩むことができます。
まとめ
アダルトチルドレンが、かつての親(毒親)と同じ道を進んでしまうのは、原因論に着目するからです。
ですが、取り戻すことができない&事実を変えることができない過去に縋るのは、自らを過去に縛りつけていることと変わりありません。
そうではなく、「目的論」に根ざした思考法を取り入れることで、かつての親とは違ったルートを進むことができます。
映画を観てもらえれば実感していただけると思いますが、過去に囚われ続けるのはとてもリスキーなことです。
その危機感をあなたに理解してもらいたかったので、今回このようにまとめました。
限られた人生を無駄にしないでください。